【内窓】中空ポリカ内窓の作り方 溝付き角材で木枠づくり
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建物外皮のなかでも特にウィークポイントになる窓。
この記事ではホームセンターで買える溝つき角材を使ってお手軽に内窓を作成します。溝つき角材を使うことで中空ポリカーボネート板を挟むための溝を掘る手間が省けます。
DIY で費用を抑えたい、電動トリマーを持っていない、とりあえずお手軽に作ってみたいという方にはおすすめかと思います。
自己流ではありますが参考になれば幸いです。参考程度にとどめていただきたいという気持ちでもあります。
完成イメージはこちら。
白い木枠の中に中空ポリカを 1 枚はさみ、裏側に 1 枚貼り付けて 2 層にしています。取って付けたような取手を付けて、気持ち取り外しやすくしてみました。
以下、制作過程を書いていきます。都合上、サイズの違う内窓 2 種類の写真を使っていますが工程は変わらないということでご容赦ください。
必要な材料
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片溝つき角材 4 辺分 (カインズホームで購入)
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中空ポリカーボネート板 2 枚
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50mm スリムスレッド 4 本
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隙間テープ(今回はエプトシーラー高さ 5mm 幅 15mm)
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気密テープ(必要に応じて)
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シリコンコーキング剤(必要に応じて)
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取手用金具(必要に応じて)
サイズ計算
具体的なサイズを表記していないのは窓枠や角材の寸法に依存するためですが、参考までに私が作成した内窓の場合でのサイズと計算方法を載せておきます(備忘録的にも)。※完成イメージ画像の内窓とは違うサイズです
窓枠内側、用意した木枠(溝つき角材)の寸法をメモ。窓枠との必要隙間ぶんもメモ。隙間は隙間テープを圧縮させて埋めるので OK です。
各所寸法 | |
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窓枠内側寸法(縦) | 900mm |
窓枠内側寸法(横) | 370mm |
必要隙間(片側) | 2mm |
木枠厚み | 24mm |
木枠溝深さ | 10mm |
上の寸法から計算した木枠とポリカのサイズ。
計算後サイズ | |
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木枠 (縦) 2 本 | 848mm |
木枠 (横) 2 本 | 366mm |
ポリカサイズ (縦) | 864mm |
ポリカサイズ (横) | 334mm |
自動計算フォーム
自動計算フォームも作ってみました。上下の横枠で縦枠を挟むような形になります。もちろん縦横を入れ替えれば縦枠で横枠を挟む形にも。
※計算フォーム準備中です
窓枠の内寸と余白分、木枠の厚み(断面が正方形に限ります)、溝の深さを入れると自動的に必要なサイズが出るようになっています。が、自分用なのでご利用は自己責任で。くれぐれもご自身で実際に計測していただくようお願い致します。
内窓の作り方
必要材料を用意したら実際に組み立てます。作業内容自体は単純で、「枠を三辺組み立てる → ポリカを嵌める → 残りの枠を付ける → ポリカを追加で貼る」となります。
枠を三辺組み立てる
まずは角材のシールを剥がします。ドライヤーで温めるときれいに剥がれます。
ネジ止めするために 2mm のドリルビットで下穴を開けます。…が、上の写真の位置は間違っています。この位置だとネジが貫通先の木材の溝と重なってしまい、ネジが効きません…
というわけで、溝に干渉しない位置に下穴を開け直してネジを軽く打ち込んで仮固定します。間違った穴は後で直します。
ポリカをはめてみる
画像下の枠と両端はネジ止めしました。その状態でカットしたポリカを溝に合わせてはめ込んでみます。角材の歪みやネジ止めでの若干のズレなどではめ込みづらいですが気合で入れます。
この時点で最後の枠がぴったり収まりそうか確認します。ポリカが大きい場合は少し端を切るなどして調整します。
ポリカを切るのはなかなか骨が折れますが、長い定規とカッターでずれないように抑えながら頑張って切ります。
↑ ポリカが大きくてはまりきらない状態。
残りの枠をつける
最後の木枠を取り付けたところ。溝に合わせて取り付け、ネジで止めるだけなので簡単です。
一枚のポリカだけで仕上げるのであれば、とりあえずここで完成としても OK です。
二枚目のポリカを貼る
二枚目のポリカを貼ります。難しいことはない、ただ木枠の内側よりも少し大きめのポリカをそのまま乗せて貼り付けているだけです。
ポリカは気密テープで貼りました。接着方法はテープでもシリコンコーキングを接着剤代わりにしても良いと思います。要は隙間ができないように接着できれば OK ですね。
ついでに木枠の接合部、間違って開けた穴も気密テープで塞ぎました。穴はパテ埋めでも良いと思います。今回は手持ちにあったのでテープを使用しました。
隙間テープを貼る
最後に外周に隙間テープをぐるりと貼ります。木枠は窓枠よりやや小さめに作ってあるため、隙間テープを貼り付けて窓枠に押し込みピッタリとはまるようにします。
今回は高耐久らしいとエプトシーラー(高さ 5mm 幅 15mm)を使用しましたが、普通の隙間テープでも問題ありません。100 均商品などだと劣化が早そうですが…。ただ、モヘアタイプではなくスポンジタイプを選びましょう。
また、隙間に対して薄めの隙間テープですと角のところに隙間が残る場合があります。私は角をややたわませて(余裕をもたせて)貼ったり、二重に貼ったりして隙間を埋めています。
窓にはめて完成!
ぐぐっと押し込んで窓枠にはめます。隙間がないことが確認できれば完成です。
内窓が小さくて隙間があれば隙間テープの厚みを増やしたり、内窓が大きくて入らなければ隙間テープを薄くしたり木枠を頑張って削ったり、最悪斜めにはめてもまぁいいか、DIY だし。と思ったりもします。
取手はないよりあるほうが取り外ししやすいですが、絶対必要とも思いません。内窓を押したり引いたりずらしたりすれば外れますので。
内窓制作設置の感想、効果の程
私は溝つき角材で 5 箇所ほど内窓を作りましたが、溝つき角材によって非常に手軽に作れたと感じています。溝のない木材にトリマーで溝を掘る方法もありますが、電動工具を持っていない・扱いに不安がある場合などは今回の作り方が適していると思います。
効果としては数値での計測をしていなかったため体感ではありますが、冬の窓から来る冷気が確実に減ったと感じました。そして結露がなくなりました。毎朝結露水を拭いていた作業が不要になったので快適です。暖かさもありがたいですが、結露に悩まなくなるのはとても喜ばしいです。結露はカビや構造の劣化にもつながりますし、素人 DIY とはいえ内窓設置は成功と言って差し支えないのではないでしょうか。
溝つき角材で内窓制作のポイント、注意点
最後に制作時に気になったこと、気をつけたいことなどをまとめておきます。
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枠を組む際に溝の位置を合わせる
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枠を組む際にビスの位置に注意する(溝位置に入らないように)
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ポリカ板に体重を乗せると凹む場合があるので注意
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落ち着いてその都度サイズを確認する