【収納】桧材で3段漫画ニッチ棚を作る

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【収納】桧材で3段漫画ニッチ棚を作る
2023/8/14

漫画が飽和したので、2 階階段脇の壁に穴を開けてニッチ棚を作ってみる試みです。

最初から最後まで素人施工ですので詳細ではなく雰囲気を見ていただければと思います。

行き当たりばったり DIY です。手本にはせず生暖かく見守ってくだされば幸いです。

開口する場所(ニッチ設置場所)を決める

闇雲に壁に穴を開けるのは NG です。一見ただの壁でも重要な役割を持っているかもしれません。

住宅関係の資料の中に耐力壁・壁倍率が載っているものがあれば参考になります。壁倍率が高いほど強い壁という認識ですが、結局全体のバランスで成り立っているので壁倍率が低いからといって安易に穴を開けてはなりません。

耐力壁においてもおよそ 10cm 経ほどの開口であれば構造的に問題ない(コンセントやインターホンなど)ようですが、ほとんどのニッチはそれ以上の大きさになるのでやはり一考を要します。

自分で耐震計算ができるという方でなければ「ここならまず影響ないだろう」という場所を選ぶしかありません。見つからない・わからなければ諦めるほうが無難です。

特に 2x4 工法(枠組壁工法)の住宅は面で支える仕組みのため、面のバランスを崩すのはご法度です。石膏ボードも 12.5mm 以上の厚みがあれば耐力壁とみなされるため開口部は慎重に検討しましょう。

階段脇の腰壁に開口する

耐力壁計算

わが家は階段を登った 2 階部分に腰壁(高さの低い壁)があります。上の画像で青枠で囲った部分で、耐力壁にはなっていない様子。

天井まで続いていない壁なので穴を開けても構造上そこまで問題ないはずです。完全に問題ないとは言い切れないので自己責任です。

ニッチ棚製作開始

完成イメージを考える

最初にざっくり棚のサイズをイメージします。何を入れるか、何段にするか、幅はどうするかなど。

今回は漫画が 3 段くらい入る棚を作りたいので、大体 1 段 20cm×3 段+棚板厚さ=縦 80cm 前後。横は 60cm くらいにしようかなとアバウトに考えました。

イメージしたサイズを念頭に入れながら設計図を作ります。私はもでりんというゼットソー公式の設計ソフトを使っています。操作に慣れが必要ですが、木取り図まで出力できる優れものです。無料で公開されているので、DIY 目的なら十分かと。

もでりんでモデリング

このようにモデリングできます。右側の奥行きが浅い理由は開口してみたら想定外の下地材が入っていたためです。

壁を開口する

設置位置の目安にマスキングテープを貼り、試しに小さく切り抜きます。下地探しを使いながら下地を避けて開口します。

切り抜きにはボードのこを使用。カッターでもいけるらしいですが、最終的にそれなりに大きい穴を開けるのでボードのこ買って良かったです。

奥側に下地がある

少しずつ穴を広げます。ここで予定外の下地が出てきました。階段の手摺のための下地が奥側に見えます。考えればあって当然ですが、下地探しで引っかからなかったので完全に気づきませんでした。

既に穴を広げてしまっていたため、開口サイズは変えずに下地のある部分のみ奥行きを浅くし対処します。漫画は入らないですがやむを得ません。

金物などが見える壁の中

壁の中を覗くのもなかなか乙なものです。下地材や金物が見えます。

寸法より少しだけ小さく開口

寸法よりやや小さめに開けました。あとは棚を組み立ててはめ込みつつ調整します。

棚を組み立てる

設計通りに組み立てます。枠用の桧材と背面用の MDF を楽天のモクザイヤさんで購入しました。追加料金無しで指定通りにカットしていただけるので、切断工具を持っていない私のような人におすすめです。

枠の組み立て

組み立てていきますが、そもそも設計・工作が下手で水平垂直が取れていません。特に奥行きが浅い部分との連結がうまくない。連結ではなく 1 つの板を切り出す方が綺麗にいきそうです。ネジの位置もうまくない(設置後見える位置に打ってしまった)。こういった配慮は失敗の経験が必要だと思いこむことにします。

なお、木材はサンダーで磨き、角を落とし、蜜蝋を塗っています。

背面にMDFを張る

枠を組んだら背面に MDF を貼ります。ボンドと細クギで停めました。ちょっと隙間があるので一応木工用パテで埋めます。

マスキングした状態

マスキングして…

木工用パテで埋める

埋めました。

塗装する

シーラー後に塗装

更にマスキングして塗装します。MDF は塗料を吸い込むため塗装に不向き。シーラーを塗ってからペイントします。白い塗料はカインズのものです。

3,4度塗りしないとムラだらけ

シーラーしても3度塗り以上しないとムラが残りました。2度塗りでいいとありましたが簡単には行きません。これも教訓?ですが MDF 全体に色を塗ってから枠に取り付けたほうが絶対楽ですね。枠に貼った状態でマスキングするのは非常に手間でした。…一通りの失敗は経験しておくということで。

壁に入れてみる

壁に入れてみるが入らない

やっとこさ壁へ埋め込みます。開口を調整しながらピッタリ入るようにしていきます、が…入りません。

設計ミスが発覚

アッ…

なんということでしょう、ちょうど木材の厚みぶんズレています。設計ミスです。やはり失敗しないと人は成長しない、神は試練を与え給うた。

打開するには棚を再構築するか下地を切るかの2択。私はここでマキタの安価なコード式マルチツールを購入、下地を切る方を選びました。この下地材は手摺固定するためだけにあるので、多少削っても問題ありません。奥の石膏ボードを切らないよう注意して、不要な部分を切断し取り除きます。

なんとか無事にハマりました。ちょっとガタツキますが仕方ないのでこのまま進めます。

ニッチ固定用の下地を作る

棚をはめただけでは不安定です。軽くて小さい棚をはめ込むだけなら良いとしても、今回のように漫画などそれなりの重さがあるものを入れたり、誤って力をかけすぎたりすると石膏ボードごと崩れ落ちるかもしれません。

ニッチを下地材に固定してやる必要があります。下地に固定するための下地が要ります。もちろん棚をそのまま下地に留め付けても可。

わかりづらい固定図解

苦慮しましたが余っていたワンバイ材を壁の中、棚が乗る位置に入れて L 字金具で下地材に固定。念のため石膏ボード上からもビスで固定しました。

支持のためのワンバイ材を固定したら、背面 MDF にボンドを塗ってできるだけ真っ直ぐおさまるようにはめ込みます。…完全には真っ直ぐになりませんでしたがやむを得ません。棚の枠組の状態で背面に角度がつかないよう気を配るべきだったようです。とはいえ、ボンドだけでも意外にしっかりついています。

あるものでなんとかしようとした結果とても取付けづらかったです。最初に支え方を考えておくべきでした。

パテ埋め・コーキング

隙間が目立つ

養生してパテ埋めしていく

一応固定できたものの、開口部の隙間が気になります。気づいたら結構スカスカになってしまったのでパテで埋めてからコーキングすることにします。

かべパテ使います

かべパテです。壁の穴や段差を埋めるパテなので採用。これだけで固定してくれるわけではありません。あくまで埋める目的ですね。

クリームの絞り袋のごとく

袋の角を切り取ってクリームの絞り袋のように押し出して隙間を埋めました。埋めたあと表面は軽く均します。この後のコーキング時、凸凹していると美しく仕上がりません。

パテでうめうめ

乾いたらヘラなどで周りにはみ出たパテも削り取ってきれいにします。これもコーキングのため。

お次はコーキングです

それなりにパテを整えたらコーキングします。使うのは余っていた変成シリコン。余っていたから使うだけなので、普通のシリコンシーラントでも OK です。

失敗を重ねつつもコーキング完了

コーキングは丁寧なマスキングと適量のコーキング材、適度な力でヘラで均す。乾く前にマスキングを剥がす。わけですがなかなか難しいのであります。何回かコーキング作業しましたがコーキングが多すぎたり少なすぎたり…今回も厚盛りにしすぎて焦りました。

完成

なんとかニッチ完成

苦難の末、ようやく完成となりました。行き当たりばったりで作ったので歪みなど作りの甘さもありますが、まずは使えるニッチ棚ができたことに安堵しています。失敗の数々は今後の作業に活きてくることでしょう。

完成したニッチ漫画棚

あぶれた漫画本を収納する目的で作ったニッチですが、その時のお勧め漫画を飾る場所にしてみました。

奥行きの浅い右側には小さなオブジェや照明などを置き、飾り棚として使っています。ぎちぎちに本を置くよりも余白ができて結果的に良かったのではないでしょうか。

ニッチ棚を作る手順を振り返る

今回ニッチ棚を作るにあたり、自分なりに手順を調べて用意をしたつもりでいました。が、実際に作ってみると想定外のミスなどが多々。この経験をもとに改めて手順を考えてみました。

  1. 開口場所を探す
  2. 開口場所の下地を確認する
  3. 下地を避けて開口する
  4. ニッチを支えるための下地を入れる
  5. 棚を組み立てる
  6. 棚を開口部に入れ下地やボードに固定する
  7. 仕上げをする

開口場所=設置場所の決め方、下地や邪魔になるものの有無、ニッチの支え方、が重要なポイントになると感じました。

元も子もない?ですが、ニッチ作るなら一度周りの石膏ボードを剥がしてむき出し状態にしたほうが作りやすいだろうなと。下地や構造が見えていれば作業性が段違いです。狭い開口部からあーでもないこーでもないする必要もありません。その場合はボード剥がす → ニッチ施工 → ボード張る → クロスや塗壁、という手順です。最後のクロス等内装復帰は手間になりそうです。

ニッチ分の開口のみの場合はニッチの固定用下地の取付が困難。ボードごと外す場合は内装仕上げが困難?。
そもそも下地不要の荷重のかからないにてならはめ込みだけでも良いかもなので、DIY なら小さな小物用ニッチに留めるのもアリですね。

まとめ

とりとめなく製作工程を記録してみました。手順や技術は参考にならないレベルですが、こんな方法でも一応使えるものになりました。

同時に壁にそれなりの穴を開けるのは怖いところもありまして、多用するものでもないと感じています。

DIY でニッチを作成される方は、ぜひご自宅の構造をよくお調べになり、安全第一で無理せず着手されるようおすすめします。

ここまでお付き合いいただきましてありがとうございました m(_ _)m

author

caori

WEB制作/イラストレーター

caori

宮城県在住。WEBデザインから構築、管理。ものづくりと効率化が趣味。二世帯住宅自宅を気密断熱DIY中。詳細はabout